ギャンブル依存症患者が綴るノンフィクション。

自戒の念を込めつつ、15年間に渡る「ギャンブル依存症」の悲惨な経験を赤裸々に綴ります。こんなダメ人間にはならないで下さい。毎日更新しています。

就活と逃げたい自分。

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就活と逃げたい自分。

 

「…ということで、当社の説明会を終了させていただきます。このあと、選考に進むご意志のある方は面接をご案内しますが、いかかなさいますか?」


「お願いします。」


説明会場には私含めて2人いて、隣の眼鏡を掛けた不器用そうな学生が、最初に答えました。


「はい、お願いします」


私もカラ元気な声で続きます。


「ありがとうございます。それでは、こちらでいましばらくお待ちください。最初は…あなたでいいかな?」


「はい」


眼鏡を掛けた不器用そうな学生は、意外にもはっきりとした口調でそう言います。


二番手。それだけで、とてつもない安心感がありました。待ち時間を、私だけ準備に充当できるわけです。


「面接を希望しますか?」の質問に対し、先に答えなくてよかった、と思いました。


人事担当者の男性は、年齢は40代くらい。長身で、髪はしっかりと中央でわけられていて、とても柔和な顔つきでした。左手薬指には指輪をはめています。


面接会場は隣の部屋で、当然、面接のやり取りが漏れ聞こえてきました。


「…では簡単に自己PRをしてください」


「◯◯大学法学部法学科四年のヒガシデと申します。私は大学生活では剣道に力を入れてまして、当時は弱小だった部を勝てるようにカクカクシカジカ…」


(なんだ、偏差値的には全然俺の方が高いじゃん…)


「へぇ、高校で県大会か。凄いね。その、部活動の話ね、あなたはさ、みんなのなかでどういう立ち位置だったの?」


「はい、私はこのような見た目どおり、リーダーシップはないのですが、みんなを積極的に支えてまして…」


「ハハハ、別にそんな風には見えないけどなあ、で?で?」


意外に盛り上がっている様子が聞こえてきて、焦燥がつのります。


面接官の質問を面接前に聞けるチャンスだと思ったものの、その様子が逆に私をパニックにさせました。


「逃げたい、この場から逃げたい…」

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