偽りの自分01
みなさんは、嘘を付いたことがありますか?
どんなシチュエーションで嘘をつきましたか?
人のためですか?
自分のためですか?
一度きりですか?
常習犯ですか?
「嘘」はパチンコパチスロと同じくらい依存性(いぞんせい)があるものと私は思っています。
みなさんの周りにも、一人はいませんでした? 嘘をつくひと。
人間は何故嘘をつくのでしょう。
たとえば、見栄を張るため。
人から尊敬されたり、一目置かれることはとても気分がいいものですが、それを手にするには途方もない努力や実力が要求されます。
ですが、嘘をつけば簡単にそれらを得ることができます。
大切なひとに自分の弱点や負い目について事実を話すことは、とても勇気や体力がいります。恥に耐える精神力も必要です。
ですか、嘘をつけば、容易にそれらから逃れることができます。
嘘は、うまく使えば、物も金も信用も尊敬も友情も愛情もすべてを手に入れることができます。
人は、余程深い間柄でなければ、言葉でしか相手を知ることができません。
だからこそ、
嘘つきは言葉を巧みに操って騙すんです。
ちょっと話は逸れますが、
私がこれまでの経験で得た嘘のコツを。
嘘を成功させるには次の4点が重要です。
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1.嘘をつく相手を選ぶこと
2.普段の言動は誠実であること
3.相手の目を見て堂々と嘘をつくこと
4.完全な作り話はしないこと
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それぞれ、簡単に解説していきます。
1.については、具体的には、まず相手が詮索癖のある人物か、そうでないかを見極めることです。
これは一番重要。
詮索癖のある人=相手が言動を細かく分析し、物事をとことん追求するタイプの人間には、そもそも嘘をつかないほうがいい。
そもそもプロの詐欺師でもない限り、すべての整合性を満たした完全な嘘をつくことは極めて難しいのです。
だから、この手のタイプは一度怪しまれたらアウト。
「具体的には?」
「何時にどこに?」
「証拠は?」
「いまのそれってどうして?」と、
追求されたら立場はかなり厳しくなります。
どうしてもこの手の人間に嘘をつかざるを得ない場合、一応の防御策(というよりはバレたあとのリスク軽減策)としては、嘘をつく側が「普段からスキのある人物」を演じることです。
嘘が綻んだとき「あれ、そうだっけ?ごめんそうだったかも、勘違いしてたわ!」といつものようにサッパリ言えば、誤魔化せる可能性があります。
2.これは、普段からの相手との関係性づくりが大切、とも言い換えることができます。
「こいつは嘘をつかない」「とても真面目な奴なんだ」と相手に思わせて、ここぞのときだけ嘘を挟むのです。
相手は「この人は嘘をついている」「ちょっと信用できないから注意して話を聞かないと」という大前提がないから、疑うことなくあなたの話を信じるでしょう。
3.堂々と嘘をつく。
嘘をつくとき気持ちが上の空だったり、妙に目が泳いでいたりすると、どんなに鈍感な人でも相手は気付きます。
嘘をつく前に100回、その嘘を、そのストーリーを、情景を思い浮かべ、架空の経験をし、それらを頭に植え付けましょう。
そうすると、自然とその嘘があたかも「自分が本当に経験した」かのようになってきて、自信すら湧いてきます。
相手の目を見て堂々と嘘をつきましょう。(もちろん嘘をついたあとも、相手が視界から完全に離れるまでは、ふとした表情にもスキを見せてはいけませんよ)
4.完全な虚構は、バレます。
たとえば「どこそこに行った」という嘘をつくのなら、自分が過去に一回でも一時間でも、本当に行ったことのある場所を選びましょう。
嘘をつくことが苦手な人は、この要素は特に有効です。「本当に行ったことあるから別に俺は嘘をついていない」と、罪悪感を抱かずに嘘をつくことができますから。
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私は、もともと嘘をつけない人間でしたし、いまでも嘘をつくのは嫌です。嘘をつく人間も当たり前ですが嫌いです。
しかし、いつしか自分は、「会話のうち真実のほうが少ない」くらいの、大嘘つきになってしまっていました。